就職活動のこんな方法
またそういう会社は、30歳を過ぎてからの入社が珍しくないので、中途入社のハンデもない。
つまり、目標をもって頑張る人間にとっては働きやすい職場なのだ。
それに、H社長のようにまったく異質な業種からの転職であっても、案外、みんなに追いつけるものである。
場合によると人生のやり直しだってできる。
時間はけっこうあるものだ。
発展する中小企業の面白さ、あるいは意外性がここにある。
そしてそれは人生そのものの意外性とも重なっている。
繰り返して言うが職場生活が楽しいことばかりであるわけではない。
というより、どちらかといえば、大変で苦しいことが多い。
しかし誰もがそうであるように、困難を乗り越えた思い出こそが人生の宝なのだ。
そうしたなかで必ずしも社長になることがビジネスマンの目標ではないにしても、社長というのはやはり「あこがれの椅子」である。
苦労も多いが、その分やりがいや達成感もまた大きい。
ここに登場する人物も基本的に社長である。
というのは、責任をもって会社の経営について話せるのは社長だからだ。
しかし「親の代から」という「経営資源のストック」がある場合はよいが、普通のビジネスマンから社長になれるのは稀である。
社内で出世するのも難しいし、ましてや起業には大変な苦労を伴う。
多くの人は、「ならば今のままでよい」と現状の維持にとどまる。
最近は社長になるケースとして、ソーデナガノや江崎工業のように海外工場の責任者になるという事例が増えてきているのだが、この横浜商工は少し異なる。
社員が社長になるシステムがあるのだ。
社内に社長のKAさん(1959年生まれ)が主宰する「社長塾」があって、勉強会を開きながら多くの若者が社長を目指しているのである。
KAさんの言によれば、「10人の社長を誕生させたい」そうだが、話を聞いていると夢物語ではないのである。
事実、社長が登場しているのだ。
横浜商工はもともとはクルマの部品を販売していた会社だが、自動車関連の各種商品を手がけているうちに、携帯電話や介護用品など、仕事領域がどんどん広がった会社である。
そして2006年、頼まれてのM&Aで引き受けた介護サービス会社の経営に、一人の社員が社長としてあたることになった。
社長になったKK氏(1968年生まれ)は、12年前にこの会社に転職してきた人物である。
KK社長は次のように言う。
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